ファミリープロミス    ほっ!と一息家族エピソード

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2018年06月16日    ※イラストはイメージです

久々な娘との時間

013231.jpg 娘が昨年に続き、上司から会社のゴルフ大会出場の要請を受け、私も娘のゴルフの腕前を見たくてゴルフ練習場に付きあった。暫くぶりにクラブを握ったせいか10回振っても総て空振り。ゴルフ経験のない私も余りの娘の下手さ加減に笑うわけにはいかないが心の中では大爆笑。

 その後も当たってもチョロと空振りの繰り返し、いくら相手の長所を見抜きモチベーションを上げる事が得意な私でも間違っても「ナイスショット」と声を掛けられる当たりは一発もなかった。

 ゴルフは素人の私だが、ボールを見ないで、ただがむしゃらにクラブを振っている様に見えたので、そこの所をアドバイスすると急にボールが当たり始めた。そこからコツが掴めたのかボールが一直線に200ヤード付近まで飛ぶようになり、したり顔の娘に「ナイスショット」と声を掛けた。

 途中用事があった私は、ボールカードを購入し娘に渡し、「このカードで納得いくまで練習して」と言うと娘に笑顔で感謝された。考えて見れば娘が年ごろになってからは、2人だけでどこかに出かける事は久々な事。私も年齢を重ねるごとに大爆笑などする機会もなかったが、久々に心の中だが笑えた。本当に楽しい時間が過ごせた。

 昨年のゴルフ大会では娘の成績は断トツのビリだったようだが、この天然の娘だからこそ参加させたいのだろうなと上司の気持ちもちょっぴり理解した。

(50代・男性)

posted by ファミリー・プロミス at 15:52 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

草取り

787291.jpg 小さな庭だが、温暖化のせいか今年は草の伸びるのが早く、夫婦で草取りをすることになった。しゃがみ込み、手や鎌を使って根から抜く作業を繰り返すが、初め「ケーキ入刀以来の共同作業」と冗談を飛ばしていた夫もその後お喋りがなくなった。ただ黙々、ひたすら黙々と腕と手先を動かす。長袖シャツに手袋、頭には麦わら帽子に顔はタオルで頬かむり、その上首にもタオルを巻いたいで立ちで日焼けを防ぎ、汗がじわりと出てくると水分を補給する。慣れない作業に腰が疲れ、足も疲れて膝をついてしまうことがあるが、スルスルと根から抜ける時の感触を味わえる快感は何とも言えない。

 やがて仕上がる。作業を終えて立ち上がり二人同じ動作で腰に手を当てて身体を反り返す時の充実感はたまらず、思わず顔を見合わせ笑みを交わす。こんなひと時をあと何年味わえるのだろうかと思いもする。手を洗い鎌をきれいにしながら、今日の夕食はとメニューを考えていると「寿司でもとらないか」と夫から声がかかる。それも良いと思いすぐに「そだね、特上でね」と答え、久しぶりの夫唱婦随と言って笑い合う。草取りがくれた和やかなひと時に感謝、であった。

(60代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 15:45 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月30日    ※イラストはイメージです

歩く季節

1011101.jpg最近、3歳の双子と歩いて幼稚園に通園している。

普段は車ばかりの田舎の町。暑い夏や寒い冬はとてもじゃないが子供たちは歩かない。

やっと来た朝の光が優しい春。風も涼しく気持ちがいい。

「今日も歩いていくよー!」と私が言うと、張り切って準備する二人。

じゃれあいながら玄関を出て、庭を横切ったところで兄、しゃがみこむ。

「抱っこ」

「えっもう?」

あきれるが、ここで機嫌を悪くすると幼稚園までモチベーションが続かない。

仕方なく抱っこ、少し進むと「やっぱ歩く」

兄は、歩くのが嫌いらしい。

それに比べて弟は、後ろもふりかえらずずんずん進む。進みすぎて、兄を抱っこしながら髪をふりみだし、ダッシュで追いつく。

道の途中、牛舎で繋がれた牛さんにあいさつ。

以前、祖父のお見舞いに行った病院に向かって「おじいちゃーん!」と叫ぶ。

稲の発育状況を見る。

ルーチンワークをこなしていると、やっと幼稚園に到着。大体50分前後かかる。

大変に、疲れる。

でも、こうやって歩けるのも小学校にあがるまで。それに、春と、秋の晴れた日限定。

子供たちと歩ける幸せを感じながら、ぶらぶらと一人で歩いて帰ったら、わずか8分しかかからなかった。

(30代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 22:08 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

母とブテイック

 テレビもない時代、夕食後にすることは何もなかった。

 ただ一つ、毛糸の巻取りを手伝った思い出は鮮明だ。両方の手首に毛糸を掛けられ、母が黙々と毛糸を巻き取っていく。手首からするすると毛糸が抜けていく。幼い私は、けっこう上手に腕を動かして母の巻取りが楽になるよう頑張っていた。時々毛糸が絡み、母がいざり寄ってきて毛糸をほぐす。静かな夜の点景。手がだるくなるくらい、長時間の時もあったが、私はこの手伝いがきらいではなかった。

648335.jpg 母は手先が器用だ。編み物も裁縫もこなした。遠足のブラウスやスカート、セーターやカーディガン・・人様が感心するほどうまく、私は鼻高々だった。私の人形の服まで、可愛いデザインで何着も縫ってくれた。

 時代とともに既製服が増え、母がミシンを使ったのは私が中学生だった時、ピアノの発表会のドレスを縫ってくれたのが最後だろう。そのミシンもいつの間にか消えた。

 編み物も肩が凝るから、という理由で遠ざかり、編み針や毛糸が詰まった大きな箱は、編み物が好きな私の友人に差し上げてしまった。

 89歳になった母だが、ブテイックを巡るのが大好き。行けば店員に専門的な質問もする。裁縫の知識、関心は衰えていない。でも悲しいかな、母は足腰が衰え、頻繁には行けない。体調と相談しながらできるだけブテイックでの買物に連れて行ってあげたい。

(60代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 17:50 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

娘の引っ越し

 娘の会社の寮が老朽化して建て替え引っ越しをする事となった。今までは家賃は格段に安かったが、私が若いころに住んでいた様な住居で23歳の娘が住むにはちょっと安全面でも心配な所があったのは確かだ。休日に娘が帰ってくるたびに新しい寮の進捗具合を楽しみに語っていたが、ついに完成。入居可能となり妻と同行。引っ越しに手伝いに行った。

739886.jpg 大きな家具等は同僚の男子社員がトラックを借り運びこんでくれたので、カーテンなど妻と娘が休日に新しい物を購入、新調した物を付け替えたり家具のレイアウトをしていた。私は手持ちぶさだったので新築の部屋の掃除を一手に引き受けた。自宅の掃除など妻任せでめったにしない私だが娘の為、隅々まで拭き掃除をした。

 さすが新居だけあり、今までは呼び鈴のみで外部から他人が訪ねて来ても確認できなかったが、新居には録画付きモニターも完備され私が懸念していた安全面も解消された。しっかり者の娘だけに一人暮らしをさせる事に心配はしていなかったが、私と同年代の頃を比べれば本当に大人になっている事に気づかされた。

 仕事ではもう中堅になってきているが上司には信頼され、後輩から慕われている様子も伺われる。だがまじめすぎるので弟の様にもう少し青春を謳歌して欲しいと思う親心もあった。だが他人を思いやれる所が彼女の最大の長所、若いころは二度とない。これからはこの新居で楽しい思い出が沢山作れる事を祈る。

(50代・男性)

posted by ファミリー・プロミス at 17:45 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

実家を片付けながら

1124873.jpg 父の死後母が長く守ってきた実家。その母が亡くなり、とうとう片付けが必要になった。遠隔地でもあり、短期間でやる必要もあって兄弟とその嫁、夫総出になった。捨てるもの、残すもの、再利用できるものなどに分ける。業者に来てもらって引き取ってもらうことも並行させる。それでも目に見えてきれいになるというものではない。どうしてこんなに多いのだろうと思う。

 が、三日位すると空間が多くなった。やればできる、などと冗談を言いながら、今度はこだわって持ち帰ろうとするものの話になった。真新しいジャンパーが数点あったほか、父の未使用の下着類がたくさん出てきた。今は必要なくともいずれ入用になるといって母が残していたものだ。が、よくみると首の後ろのところにマジックで姓が書きこまれている。

 大きさはよいが、これを着ていて自分が行き倒れになった時には身元不明扱いになる、と夫が言うとじゃあみんなもらっておく、と兄が手を伸ばす。それにしても供養にもなるからと数点もらうことにし、元気なうちに着用しようということになった。変な話のようであっても会話ははずむ。久しぶりの兄弟一緒の作業、湿りがちでないのが大助かりという思いがした。

(60歳・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 08:36 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月28日    ※イラストはイメージです

小さな背中

373749.png娘が小学校に入学した。

車で幼稚園に送り迎えしていた日々が突然、ランドセルを背負っての徒歩通学。

教科書と雨合羽でずっしりと重くなったランドセルを準備しながら、入学式の翌日から私は心配でたまらなかった。

そもそも、車がないとどこにも行けない田舎に暮らし、娘にとってはどこに行くにも車だった。幼稚園では遠足に行ったことはあったが、持ち物はお弁当とお菓子程度、移動はバスや電車だった。

距離にして15分程度。入学前に何度か歩く練習をした。その時も、荷物は持っていなかった。果たして歩けるだろうか、ランドセルの重さに肩や腰を痛めないだろうか。近所には同世代はおらず、いきなり5年生と6年生だけの登校班に入れてもらうが、ついていけるだろうか…。

心配は尽きないが、初登校の日がやってきた。

集合場所に着くと優しそうな上級生の女の子たち。促されて登校班の真ん中あたりに入れてもらう娘。

一人だけランドセルが動いているかのような小さな背中の娘を見送りながら、「頑張って」と心の中でつぶやいた。

まだ始まったばかりの小学校生生活。登下校だけでなく心配は尽きないが、これからはそっと後ろから支えていこうと思う。

(30代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 14:23 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月14日    ※イラストはイメージです

新社会人となった息子

 息子が社会人となり10日目が過ぎた。

514681.jpg 昨年企業研修を経て就職内定を頂いてから、夏休みなど会社で先輩、上司から仕事内容を丁寧に教えられ実習を積み重ねたお蔭で、「入社しても初日から即戦力として働ける事ができたよ」と帰宅して嬉しそうに語った息子だったが、入社して1週間が過ぎた頃、一つの現場を設計図を見て自分で計算をしながら作業を進めていく、新人には難関な仕事を任せられ、上司の助言を受けながらも無事に仕事をやり遂げ「自分に合った、やりがいのある仕事に就けて本当に幸せだ」と毎日が充実している言葉を聞き、あの甘えん坊で我儘だった息子が社会人となり急に責任感がある大人になったなと感じた。

 今まで私が溺愛して陰日向に守ってきた息子だったが、学生生活が終わった日。息子からの手紙に「これからは俺がお父さんを守る番だ」と書いてあった。社会人になってから日に日に逞しい男になっていく。本当に父親でいられてよかった。

 息子の成長は私の幸せだ。息子もこれからは挫折も幸せも色々と経験するだろうが、そう遠くない将来、彼女と明るい家庭を築ける事を祈っている。私も一旦父親の役目が果たせた気がした。

(50代・男性)

posted by ファミリー・プロミス at 16:00 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ホットコーヒー

962099.jpg メンテの仕事をする夫が帰宅するなり苦笑して話しだした。その日行ったお宅は老夫婦二人暮らし。床がきしむというので、床下に潜って点検したらしい。終わるとおばあちゃんがコーヒーを出してくれた。コーヒー好きな夫はさぞうれしかったことだろう。「それがホットなんだ」と夫。私は吹き出した。

 その日は記録的な猛暑。汗だくで床下から出てきた夫を待っていたのは、熱々のホットコーヒーだったというわけ。

 「でも高齢のおばあちゃんが入れてくれたんだから、ありがたくいただいた。汗が一段と吹き出してきたけどな」

 冷たいコーヒーの方がいいでしょうけど、作り方を知らないもんでごめんなさいって、おばあちゃんは申し訳なさそうに謝ったらしい。おじいちんゃも来て、この暑いのに熱いコーヒーなんか出したのか、っておじいちゃんまで謝ってくれて、夫は恐縮したという。

 人一倍汗かきの夫。どんなにすごい汗が吹き出していたか想像できる。でも夫らしい対応に、ちょっとうれしくなった。

(60代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 15:48 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

狭いよね、都会の空

 孫の手を引き散歩中のことだ。はるかに飛行機のゴーという音が聞こえ、だんだん大きくなってくる。続いてバリバリバリとヘリコプターの音も。おやおや今日はなんて忙しい日なんだろう、と思っていると、孫が自分から手をほどき仁王立ちし耳を澄まして音を捉えている。

441789.jpg やがて頭の上あたりを通過するな、と思っていると、空に向かって手を振り出した。姿が見えると「あった」と叫び、振る手が一段と大きくなり、満面の笑みを浮かべる。あまりに仰向けになるので背中を支えながら、そうか、好きなんだ、空を駆けるものが、と思っていると、「ばいばい、しているのよ、この子は」とママ。

 「やがて見えなくなるでしょう。だからこの子には、さよならの対象なの」と説明を受け、なるほど、と思っていると、振っていた手を下ろして悲しそうな顔を向けてきた。「どうしたの、飛行機さん行っちゃったから」と聞くと、「ううん、見えなくなるのが早すぎるって言っているのよ」とまたママ。そうかぁ、孫が住んでいるところと違ってこの辺りは見上げる空が狭いから、と気づいた。

 「もっと見ていたかったね。おうちに帰ったらゆっくりと手を振ってあげてね」と慰めの言葉をかけてやり、もう一度手を握ってやると理解したのだろうか、気を取り直したように歩き出した。成長を見る思いがした。

(60代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 15:35 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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