背伸びしてた頃 - ファミリープロミス    ほっ!と一息家族エピソード

2021年01月16日    ※イラストはイメージです

背伸びしてた頃

1080466.jpg 負けず嫌いだった子どもの頃の私。背が飛躍的に伸びる小学高学年になるとすぐ上の兄をつかまえては柱にそって立つよう促した。数日おきになるので何度も「しつこい」と嫌がられた。それでもひるまなかった。

 あるとき、限りなく兄に接近した。嬉しくて柱の傷を親に見るように言った。けれど中学になると兄はグンと背を伸ばし、必要ないと突っぱねるようになった。くやしくて今度は母を相手にやり出した。母なら背が伸びないからという打算などない。とにかく背が一番近かったからである。

 そして小学卒業を迎えると追いついた。気をよくして鉄棒のぶら下がりやかかと揚げなどを繰り返していた。いちずに追いつけ追い越せの道をひた走る私。そういう性格と言われようがかまわない。そして追い越した。

 育ててくれている感謝を思わないではなかったが、ひたすら喜び、父に繰り返し報告していたがやがて忘れた。それから三十年程経ち娘の一人に追い越されたとき当時を思い出した。

 背が伸びない年にもなっているしで特段の感慨はない。むしろ娘の成長を幸せに感じている私がいた。母も同じだったのだろうと思う。いや、騒がしくない分私のほうが恵まれているように思えた。

(60代・女性)
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