一人っ子 - ファミリープロミス    ほっ!と一息家族エピソード

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2020年03月14日    ※イラストはイメージです

一人っ子

819216.jpg 私は何となく父とは反りが合わず、余り口を聞かず、言い争ったことも少なくはない。ついに、家族で話しあって、同居にケリを付けて家を出た。それを機に父は一気に元気をなくし、入退院の日々が続いた。3カ月ぶりに家を訪ねた時、父は、驚く程痩せ細り、持病が全て悪化して、こんなに弱々しい父を見た事はなかった。親の老いが心に迫る。

 かつて、強い口調で言い合った会話を思い出した。「世間は結婚したら別居が当然、何で同居を強いたの」と詰問した私に父が言った。「世間はどうであれ、お前は私達の一人っ子。側においておきたかった」。そんな会話が蘇ってくる。

 別居してわかったことが山とある。父も母もどんなに私を愛してくれていて、私を頼りにしているかを。結婚が遅かったこともあり、私達は長年3人だけで家族を営んできた。ケンカもあったとはいえ、概ね幸せに恵まれて暮し、私はいつも人様からうらやまれていた。

 友人に同居の不満を漏らしたことがある。すると彼女はこう言ったものだ。「親と同居できるって幸せなことよ。したくてもできない人の方が多いのに」。ありがたい言葉だったと今にして気付く。

 親の老いは子の気持ちを変える。命あるものはこのように枯れていくのだという現実を、身をもって教えてくれている。家族のつつがない日々が1日も長く続きますようにと祈り暮らしていたが、父は3か月前92歳で遠くに旅立った。今、私は父の言葉を胸にとどめて生きる。そう、私は親にとってたった一人の子ども。

(60代・女性)
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