シャンプー - ファミリープロミス    ほっ!と一息家族エピソード

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2017年12月18日    ※イラストはイメージです

シャンプー

 銭湯は母に連れられていつも一番風呂でした。母が髪を洗ってくれる。頭を母の太腿にあずけて目を閉じる。液体シャンプーのない時代で、母は石鹸で洗髪してくれました。その香りと泡立つ様子が気持ちよく、いつまでもこうして母に抱かれていたいと思ったものです。母の指の力加減の心地よさ。

 シャンプーがすむと、今度は体を洗ってくれました。親に庇護されて子どもとは何と幸せな存在でしょう。やがて小さな紙袋に小分けした洗髪剤が登場しました。でも濡れた手では開けにくいし、使用後はゴミにもなる。母は専ら石鹸を好んで使っていました。

544787.jpg 先日、温泉で母と一緒に入浴していた時、母がちょっと頭を洗ってほしい、と言ったのです。まだまだ元気と安心していましたが、洗髪はしんどいらしいのです。丸くなった背中を流すことは幾度かありましたが、シャンプーは初めてでした。ああ何と小さくなった母の頭。手の平で包めそう。ボリュームがあって黒々していた母の髪が、こんなに弱々しいのに改めて気付かされたのです。

 若い母が私の体や頭を洗ってくれた日が夢のように遠くなっていました。長い長い歳月が流れていたのでした。母の髪を洗いながら、銭湯で石鹸をたっぷり泡立てて洗ってくれた元気な若い母を思い出しながら、目が熱くなりました。

 「ああさっぱりした、ありがとう」と母がにっこり笑いました。ああ、なんと幸せな瞬間でしょうか。

(60代・女性)
posted by ファミリー・プロミス at 15:00 | 「ほっ!と一息家族」エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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