
自他共に認める、おじいちゃんおばあちゃん大好きっ子の私は、大人になっても、祖父母の家に3日と空けず顔を出していた。30数年続いていた習慣だったが、4年前東京に嫁ぐことになり、続けられなくなってしまった。

都会での慣れない仕事・慣れない暮らしの中で、郵便受けを開けると入っている祖父からのハガキはいつも、ポッと私の心を温めてくれていた。
2年前、「あれ?今回はなかなか返事がこないな。」と思っていたら、母から祖父が亡くなったと、きかされた。もういくらハガキを出しても、返事は来ない。
それでも、ハガキは出し続けている。なぜなら今でも私からのハガキが届く度に、祖母が仏壇の祖父に、ちゃんと読み聞かせてくれているのだ。
このハガキが、北陸と東京、そして天国までも結んでくれるよう願いを込めて。金曜日の朝は、ハガキを片手に、急ぎ足で家を出る。
(30代・女性)
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