
が、そのうちに心配がなくなった。犬との距離が絶えず等距離で、リードも同じ角度で垂れたまま歩が進められているのだ。見ていると孫の歩く様子は変わらずマイペースなので、そうか、犬の方が忖度して安全歩行を担保してくれているのだと悟った。そういえばこの犬、預かっている間の散歩でもリードを引っ張ることがなく時折り後ろを向くなどして間隔を維持しようとするそぶりが際立った。
幼児にも変わらぬお付き合いをしてくれているのかと思うとハグしてやりたくなる。よくしつけられているのを痛感したが、タブレットではコンビ振りを見せたくて送ってくれたのだろう。ありがとう、娘よ。孫の成長、十分にくみ取らせてもらいましたよ。そうだ、お返しに、今度家庭菜園の収穫物を送ってやろう。こちら老夫婦も元気にしている様子を知らせられる最高のものになるはずと思った。
(60代・女性)